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2013/02/15

K4GP セパン24時間耐久 2013 (4)

ついに「レース当日」が今回のテーマです。

レース当日(2013年2月9日)は朝6時にホテルをチャーターバスで出発し、セパンサーキット入りしました。日の出前の真っ暗なサーキットのパドックというのは何度も経験していますが、これがマレーシアのセパンサーキットである、と思うだけで興奮しました。

1360364612315前日の準備作業でほとんど設営は完了していましたが、ピットサインエリアのテントなどをごく限られた作業をしているとすぐにドラミが始まり、それが終わるとチーム内走行順の発表でした。

私は、
1回目 02/09 13:08~13:42
2回目 02/10 02:48~03:22(給油時間含む)
3回目 02/10 07:24~07:58
となりました(いずれも現地時間)。

8時からは2時間の練習走行。HaraCarsはドライバーが15人いますが、セパン未経験者のみに走行機会が与えられました。私は2人目に乗ったのですが、まずハーネスが締まらないというトラブルで時間をロス。何とかロックしてコースインしましたが、ドラポジが異常なほど前でレーシングスピードでの運転操作が一切できません。ヒール&トゥに至ってはブレーキを踏み込んだ状態でも膝が90度くらい曲がった状態でそこから右足の角度を変えるのは身体の固い人間には到底ムリで、トゥ&トゥも試みましたが膝がここまで曲がった状態だと微妙な調整もできなくブレーキングが疎かになり危険なため、断念しました。

これはヤバイな、本番ではどうしようかなと思いつつ、ピットに戻ると、シートに前走者のクッションが入ったままであったことが異常なドラポジの原因だったことが分かりました。乗り込んだときに気づくべきだったのですが、今回HANS装着での乗り込みが初めてであったため、ハーネスがキツイのはそのせいなのかな、とも勘違いしてしまい、そのままコースインしてしまいました。セパンでの走行ということで興奮していたために冷静な判断ができず、その結果貴重な練習走行時間を、「走り」の確認という面では有効活用できませんでした。その代わり、レース本番前に頭を冷やすことができたので、その点ではいい経験になりました。

11419_423446994403998_1706506342_n練習走行が終わると、車輌メンテナンス(主にタイヤ交換)と給油の時間ですが、HaraCarsチームではメンテナンス後に給油の待ち行列に並んだところ、コースイン時間になっても給油が終わらずヒヤヒヤものでしたが、無事にホームストレートに並べることができました。

Dsc_0098スタート前の記念写真撮影などをしていると、すぐにスタッフ退避のアナウンスがあり、いよいよスタートとなりました。K4GPのスタートは変則ルマン式で、仮装したスタート要員がコースの反対側から走って車両のステッカーを剥がしたら隊列に並び始め、車両が直進方向を向いたら追越禁止でローリングスタートのフォーメーションラップ開始、というもの。今回は忍者の衣装をまとったドライバーの1人であるセバスチャンがスタート要員をつとめました。

無事に隊列に加わり、翌周にレーススタート。

私の1回めの走行順はチーム内3番目だったので、(1時間以上あるとはいえ)あっという間に自分の番が訪れます。今回はちゃんとしたドラポジで座り、ハーネスを締めてコースイン。ただ、前走者ピットインのサインが出たところでコースはSC(セーフティーカー)先導のフルコースコーション。コースインして、隊列に追いつくまでは誰もいないコースを気持よく流して走ります。途中、おそらくSCの原因となった車両がコース上を牽引されていました。コースの後半でやっと隊列に追いついて、もう1周SC先導して、レース再開となりました。そこからはスタート直後ほどではないにせよ、渋滞をかき分けて進む感じでしたが、1人でタイムアタックしているのではなく、レースをしている(それもクラス混走の耐久レースなのでギリギリのバトルではない)という感覚を存分に味わえて楽しめました。やっと渋滞を抜けたかな、というタイミングでPIT INのサインボードが出ていたのでピットインしました。

2回目の走行までは12時間以上。ドライバー交代を手伝ったり、メシ食ったり、コース図見ながら走りのイメージトレーニングをしたり、2回目と3回目の走行時間を考えると深夜はほとんど寝られないことが想定されるために昼寝をしたり。最初の出走までの1時間はあっという間でしたが、この12時間はすごく長く感じました。

2回目の走行は、ドライバー交代してコースイン前に給油がありました。給油はピットロードエンドからパドックへ入り、パドック内の給油所に行って20L給油してもらうというものです。給油所には1台ずつしか入れないので、時間帯によっては給油待ち行列ができます。昼間だと5台待ちくらいでも(1台1分30秒くらいかかる)、命に関わる灼熱地獄になるのですが、夜中の2時なら待ち時間があっても大丈夫、と思っていたら、待ち時間は数十秒でした。すぐに給油を終えてコースイン。

59742_445763545495496_2047399245_nしかし2回目の走行もSCが入っていました。なんという引きの強さ(弱さ)。今回は3コーナーまでに隊列に追いつき、スローペースで走っているとバックストレートの前半部分のコース中央部にこちら向きに停車している車両がいました。ライトも消えており確かにSCもやむを得ない状況でした。

その後数周SC先導のままでしたが、やっとレース再開。今回は、隊列前方は速いクルマが多く、あまり渋滞状態にはならずに夜間の走行を楽しむことができました。昼間と違い、全開で行けるはずの高速コーナーで、「もし曲がりきれかなったらどうしよう」という気持ちでついアクセルを緩めてしまう、ということが何度もありました。夜間は後方車のライトが見えるとついアクセルを緩めて譲ってしまいたくなるけども、実はずっと後ろのクルマのライトで、全然抜いてもらえない、ということがあると聞いていたので、後方車のライトが見えてもしばらく自分のペースで走るようにしました。昼間の走行でも、別クラスの明らかに速いクルマもコーナーではあまり差がなく(特に高速コーナーではダウンフォースとタイヤの差がこちらに分があることも多く)、直線の伸びで負けているという感じだったので、コーナー進入時にイン側に飛び込んできていない場合は特に譲らずに自分のラインを守る、という走りをしましたが、特にアブナイこともありませんでした。

夜はサインボードの文字を見るのは一苦労でしたが、PIT INのサインの時だけサインボードのLEDをフラッシュさせる、という暗黙のルールがあるということを聞いていたので、サインを見逃すこともなく、PIT INできました。

実は1回目のピットインの時は、ピットロードの速度違反に気を取られ、ハーネスを緩めていたか、全く覚えていなかったので、2回目のピットインの時はハーネスを緩めることを忘れないようにしましたが、腕ベルトバックルを外しておくのを忘れ、また数秒ロスしてしまいました。またしても経験不足が露呈しました。。。

2回目の走行後は他のメンバーの多くが仮眠している時間帯だったので、ほとんどピットサインエリアで過ごしました。ちょっと疲れはありましたが、昼寝もしていたので何とか乗り切りました。

734788_445870935484757_1228374750_n3回目の走行は、予定では給油直前のガソリンの残量を気にしながら走らなければならないスティントのはずでしたが(私がドライバー交代で降りた直後に給油の予定)、給油残量の関係から給油タイミングが後ろ倒しになっており、残量(というかガス欠のリスク)を気にせずに走れることとなりました。時間帯はちょうど日の出の時間。空は明るくなり始め、視界は昼間とほとんど変わらず、気温も高くない状況で、今回初めてSCが入らない状況で、持ち時間を思う存分走ることができました。思えば、富士スピードウェイでの練習走行も含めてドライで何周も好きなように(もちろん回転数の制限はありましたが)走れたのは初めてで本当に楽しい時間でした。

途中、同じようなラップタイムの車両複数台の集団に入ってしまい、あるコーナーではこちらが速く、他のコーナーで相手が速いという車両複数台と抜きつ抜かれつの攻防を楽しみました。1コーナーのイン側に入られても、そのままサイドバイサイドで2コーナーのインを取り、結局はポジションを守る、というF1でよくみるバトルのようなこともありました。

3回目の走行で他車とバトルができたことで感じたことは、私は低速コーナーの処理が下手クソだったんだろうな、ということです。ブレーキングが早すぎ、かつ通過速度が遅すぎたためか、低速コーナーの出口で簡単にかわされることがある一方、その後の高速コーナーで追いついてしまう、ということが何度もありました。これは車輌(特にブレーキとタイヤのグリップ)の限界を見極められていない自分のUDE不足と経験不足によるものであり、今後もK4GPに参戦できる機会があるのであれば、改善していかなければならないところだと痛感しています。ただ、セパンサーキットは富士スピードウェイと違ってコースアウトするとグラベルが待っており、ワンミスでグラベルにはまって動けなくなるというリスクがあったため、他のチームメンバーに迷惑をかけてはいけないと、それにビビりすぎていた、ということでもあり、今後はセパンでの開催がないとすると、同じような状況には直面しない(富士スピードウェイだともっとチャレンジングにイケる)・・・ということが寂しくもあります。

さて、楽しい時間もPIT INのサインにより時間切れとなり、ドライバー交代に向かいます。先ほどの失敗を踏まえ、腕ベルトのバックルを忘れずに外し、ハーネスも緩めましたが、ハーネスのロックを外すのを忘れ、1~2秒ですがまたまたロスしました。これもまた経験です。次はきっとちゃんとやれると思います。いや、ちゃんとやります。

自分の走行時間が終わると、チーム内のベストラップバトルが始まります。ガソリン量の問題から、上限回転数縛りがあるものの、完全なガチバトルでタイムが次から次へと更新されていきます。最終的にはチームリーダーである原さんがチームベストタイムを記録したのですが、原さんを除いたベストはRX-8のノーマルエンジン素人ベストタイムを更新してノリに乗っている青のエイトさんでした。さすがです。

白熱したバトルで本当に見応えがあったのですが、自分がそこに加わっていないという寂しさと悔しさがありました。セパンではもうないかもしれないけれど、富士でリベンジを、という気持ちを強く持ちました。
※結局自分のベストタイムがどのくらいだったのかは知らないのですが・・・

ベストタイムバトルが終わると、もうゴールの時間でした。
ガソリン量がギリギリなので車両はピットで停止。先頭車両の位置と残り時間の関係を考えて、コースイン時間を見計らって、ゴールに向けてコースイン。

先頭車両がチェッカーを受けてから、チームの車両が帰ってくるまでの間、ガス欠で途中で停車していたら・・・と思うと本当にハラハラドキドキの時間でした。でもホームストレートに車両が見えて、チェッカーを受け、ゼッケン番号が場内アナウンスにコールされた時は本当に感動しました。これまで数々見てきた世界選手権で贔屓の選手がシリーズチャンピオンを決めたレースのゴールシーンよりも、ずっとずっと感動しました。これがもし優勝というリザルトだったらまた全く違うものなのだろうな、とは思いつつ、それはそれとして、本当に言葉にできない達成感を味わいました。

それにしても、エンジン保護とガソリン量制限のために上限回転数を抑えていたとはいえ、それ以外の制約は特に何もない環境で、タイヤ(A050Mコン)もブレーキも何も交換せず、油脂類も何も補充なし、本当にガソリンだけでノートラブルで完走するクルマって信じられないくらいスゴイと思いますし、ちょっとした接触も含めて一切の事故すら起こさないというドライバー陣も本当にスバラシイと思います。

Dsc_0119終了後はホームストレート上で表彰式が行われ、その後はパレードラン。サポートカーも使って、とにかく参加者全員がコースを一周するという企画で、好きな場所で停車して記念撮影していい、という1ヶ月半後にはF1が開催されるというサーキットなのにローカルサーキットのような自由さにも驚きました。

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コメント

レース当日が、きましたね!
USTREAMを拝見しましたが、夜は真っ暗にしか見えない区間も多くて、よく走ってるなぁと思いましたよ。

投稿: らんまん | 2013/02/16 20:28

>らんまんさん

Ustream配信、見てくださったのですね!ありがとうございました。

夜間走行は配信映像よりは見えていたと思いますが、高速コーナーでは「飛び出したらどうしよう」という気持ちで思わずアクセルを抜いてしまう、という感じですね。大丈夫なのに・・・

投稿: さわじぃ | 2013/02/17 01:25

お疲れ様でした。
感動がレポートからも伝わって来ました。

さて、RX-8を買う準備しましょうか?

投稿: エイトリアン | 2013/02/17 09:47

> エイトリアンさん

RX-8?
再度RX-8バトルに参戦するためには、スポンサーが必須です・・・

投稿: さわじぃ | 2013/02/17 14:25

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エイト買うならオイルくらい1缶スポンサーしてさしあげましょう。

投稿: エイトリアン | 2013/02/17 16:10

> エイトリアンさん

ドラム缶1缶か・・・ショップの購入オイルなら年式の古いベース車輌くらいのスポンサードにはなるな・・・検討しますw

投稿: さわじぃ | 2013/02/19 06:22

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